当院では、診察までの待ち時間を利用し、医師の診察前に薬剤師が現在治療中のお薬の服薬状況や副作用の発現状況、薬物療法に関する満足度などをより正確に把握し、当日の診療に役立てるために「薬剤師(おくすり相談)外来」を設けております。

-薬剤師(おくすり相談)外来で確認させていただく内容について-
①薬剤の使用状況・治療効果に関すること
治療薬の服薬状況(残薬の把握など) ご自宅でのセルフケアの実施状況
②有害事象(副作用など)に関すること
症状の確認 治療中の体調変化 ご不安に感じられていることなど

お薬手帳・血圧手帳・糖尿病連携手帳などは必ず受付窓口に提出いただきますようお願いします。
薬剤師は患者さんから聞き取った情報を基に薬物療法を評価し、治療の継続に問題が生じている場合など、例えば副作用が疑われる場合は、いつ、どの程度の副作用が発現しているのかを、より正確に把握するために、前回の診察から今回までのご自宅での様子を薬剤師の視点から確認させていただき、医師の診療に必要な情報を患者さんに代わって伝達させていただいております。

「先生に何て伝えたらいいんだろう…」、「忙しそうだから、時間を割いてもらうのも申し訳ない…」そんな思いから言いたいことを我慢している方も少なくありません。薬剤師外来は、患者と医師を繋ぐ役割を担っていますので「今回は薬が余ってるんよー」などから始まる服薬に関するご相談は、いつでもお気軽に薬剤師にお申し付けいただきますようお願いします。
患者さんのライフスタイルに配慮し、できる限り普段と変わらない日常生活が送れるようにサポートしていきますのでお気軽にお声をかけていただければ幸いです。

薬剤師 堀 正二
診察前に薬剤師が面談を行うメリットについて
診察開始前に薬剤師外来を行う目的は、薬剤師が情報収集を行うことで、薬学的評価を含めた診断を医師に効率的に行っていただくためです。特に初めて受診される方では、他の医療機関での処方薬や一般用医薬品、サプリメントを含めた服薬状況、アレルギー歴、副作用歴などの情報は、医師が最適な治療方針を立てるためにとても大切です。
例えば、他の医療機関からの診療情報提供書がある場合は、情報提供書を基に医師の診察の前に面談を行い、生活習慣や食事習慣などの情報を患者さんから直接収集させていただいております。十分な情報が得られなかった場合は、医療機関や保険薬局に問い合わせ、詳細な情報を集めることもあります。
また、通院を継続されている患者さんで、処方箋を受けられている保険薬局からの情報提供(服薬情報提供書など)がある場合は、情報提供書の内容に基づいて、再度ご本人から詳細を確認させていただくことも行っております。
これらに加えて、腎機能や肝機能といった臓器機能や、薬の取扱い手技の可否や薬剤の自己管理ができるかどうかといった身体機能や認知機能などもチェックし、薬剤師としての総合的な評価を行いながら、医師の診察をサポートさせていただいております。
自己注射による治療を受けられる患者さまへ
インスリン・GLP-1受容体作動薬・骨粗しょう症治療薬・生物学的製剤などの、自己注射が必要な患者さまには看護師による丁寧な手技指導に加えて、治療を継続する上でのモニタリングを薬剤師が行い、医師へのご相談を行いやすいようサポートさせていただいております。

自己注射は患者さまによっては導入に至るまでの手技を習得できなかったり、導入後でも副作用などで継続が難しいケースもあります。また、高価な治療薬も含まれるため経済的に大きなご負担がかかる場合がありますので、安心して治療を継続できるよう、きめ細かくご相談に応じてまいります。
院外処方箋を応需される保険薬局薬剤師の方へ
当院では、お薬手帳や薬剤情報提供書やトレーシングレポートを活用し、みなさまと情報を共有することで切れ目なく患者さまの薬物治療を支援しますので、ご不明な点などがあれば速やかにご連絡いただきますようお願いします。