【2025.3.28更新】
この度の林野火災は、本日28日午後、火はほぼ消し止められ、延焼のおそれがなくなったとして「火災は鎮圧された」と岡山市より発表がありました。患者さまおよび近隣住民の方々におかれましては、一日も早く日常生活が取り戻せるよう願っております。
【2025.3.26更新】
3月23日に岡山市南区で発生した林野火災は延焼が続いており、焼けた面積は25日には311ヘクタールと広がり、26日・14時の時点では546ヘクタールへと拡大しています。残念ながら未だに、鎮圧のメドは立っていません。25日夜からは、岡山市と隣接する玉野市でも一部の地域に避難指示を出し、住民に避難を呼びかけています。
この度の火災の影響で当院で治療を継続されている方におかれましても受診が困難になったり、体調を崩される方が多数見受けられております。
お困りのことやご家族へのサポートなど当院へ寄せられるご相談に基づき、かかりつけ医として対応可能な事項についてお知らせいたしますのでご参照ください。
院長 足羽 敦子
【インスリン治療を継続されている糖尿病患者様へ】
受診が困難な状況にある方は、まず主治医の先生と至急連絡をとって頂くことが必要ですが、避難先でも対応できない等、特に緊急性の高いインスリンの入手が困難となっている方は、ご家族等からの連絡にも対応させていただきますので、速やかにお電話していただき、ご相談いただきますようお願いします。
なお、ご相談いただけるのは原則として患者様ご本人とさせていただきますが、様々な事情によりやむを得ず関係者の方がご相談いただくことも可能です。
また、当院以外で治療を受けられている方で緊急を要する場合のご相談も受け付けていますので、この場合は相談前に以下の情報を(可能な限り)ご準備いただきますようお願いします。
1)糖尿病の病型(1型、2型など)
2)使用しているインスリン製剤の名称(ノボリンR、ヒューマログ、ランタスなど)と注射なさっている単位数

【関節リウマチの治療を継続されている患者様へ】
関節リウマチの患者さんは、 被災したり避難生活を余儀なくされた場合、手足に症状があらわれていて移動が困難であったり、 お薬による治療の中断を余議なくされることによって病状が悪化することもあります。
受診が困難な状況にある方は、まず主治医の先生と至急連絡をとって頂くことが必要ですが、避難先でも対応できない等、特に生物学的製剤等を使われている方は、ご家族等からの連絡にも対応させていただきますので、速やかにお電話していただき、ご相談いただきますようお願いします。
なお、ご相談いただけるのは原則として患者様ご本人とさせていただきますが、様々な事情によりやむを得ず関係者の方がご相談いただくことも可能です。

【基礎疾患のある方へのお願い】
災害等の発生時でも治療や服薬の継続が必須である疾患もありますので、その場合は早急に医療機関を受診する必要があります。特にインスリンを必要とする糖尿病やリウマチ治療で生物学的製剤を使われている方は、治療の継続や感染予防対策が必須となります。
早急に医療機関を受診するか、医師に連絡を取って指示をもらうようにて下さい。
それ以外にも高血圧、喘息、てんかん等の慢性疾患の方は、治療を中断すると病気が悪化するおそれがあります。少しの期間なら大丈夫と油断せず、事態の悪化を招く前に、かかりつけ医・薬剤師・保健師・看護師等に相談することを心がけてください。
アレルギー疾患のある方は、それまでとは違う環境で生活していると症状が出やすくなったり、発作が起こりやすくなったりすることがあります。また、食物アレルギーを持つ方は、アナフィラキシーショックを起こすおそれがあります。避難所等で提供される食品の原材料にアレルギー食品が含まれていないか、注意する必要がありますので避難所スタッフへもご自身のアレルギーについては必ず伝えるようにしてください。
慢性疾患の中には、継続的な服薬と日々の食事の管理が必要な病気があります。
お薬手帳など処方薬の内容や糖尿病管理手帳など栄養管理の内容が書かれたものなどがあれば、避難場所へは必ず携帯しておくようにしてください。
【避難生活などストレスに伴う心身機能の低下について】
強いストレスを受けることで、不安、動悸などのメンタルの不調も現れやすくなります。災害は突然やってくるものなので、パニック症候群に陥る人も少なくありません。特に持病をお持ちの方は避難所やご自宅でも横になれるスペースで安静にして過ごすようにしてください。
強いストレスや生活リズムの崩れから、不眠症状が出ることもあります。起床・就寝の時間を意識したり、日中は寝転ばずにできるだけ動いたりと、非常時こそ生活リズムを保つことが重要です。
また、運動量の減少は、高齢者の筋力低下も招きます。避難や自宅待機期間が長くなればなるほど筋力は落ちやすいので、軽い運動を積極的に取り入れてください。気持ちにゆとりがないと体操は難しいので、近所の人と声を掛け合って、コミュニケーションを取りながら行ないましょう。
【煙による呼吸器官への影響と感染対策について】
林野火災においては周辺エリアにおいても煙が漂っています。室内、屋外に限らず煙を長時間吸い込むと、呼吸困難、咳などの症状をともない呼吸器疾患の発症リスクが高まります。また、喘息などの基礎疾患がある人やアレルギー体質の人は、咳が誘発されやすくなります。避難所や自宅においても、不織布マスクの着用、換気を徹底してください。もし、咳・痰・息切れなどの症状が続く場合は、速やかに医療機関を受診するか、かかりつけ医に相談してください。
コロナ禍により、手指消毒やマスクの着用が日常的になってきましたが、マスクから鼻が出ていたり、顔とマスクの間に隙間ができていたりと、正しく着用できてない人も多くみられます。特に林野火災においては息苦しいかもしれませんが、マスクのワイヤーを鼻にぴったり当てて、隙間ができないように着用するよう心がけてください。
以下はインスリンが必要な患者さんの災害時サポートマニュアルです。
ご参照ください。



以下は関節リウマチ治療中の患者さんのサポート資料です。
ご参照ください。

